スパダリな夫はケダモノな本性を隠せない
後ろ姿だけだからわからないが、体型からして凪沙とは正反対である。
また悔しいことに、二人が並ぶ姿が背後からだとはいえ絵になった。それが、より胸の痛みを強いものにしていく。
声などもうかける勇気などなかった。ただ、惨めな自分を彼らに見られたくない。
その一心で見つからないようにホテルを後にする。
気がつけば息がかなり荒れていて、ホテルから駅への道を知らず知らずのうちに走っていたことに今更ながらに気がつく。
電灯に寄りかかり、荒くなってしまった呼吸を整えながらも不安に押しつぶされそうになっていた。
「あれ……って。どういうことなの?」
女性と隣立って歩く悠真を思い出し、唇を噛みしめる。
そうしていなければ、涙が溢れ出てしまいそうになったからだ。
次から次に悪い想像しか出てこなくて、吐き気さえも込み上げてくる。
不倫。その二文字が脳裏を駆け巡り、どう頑張ってもその考えを打ち消す理由が見つからない。
なにより、彼が凪沙に触れてこなくなってしまったのが、最大なる証拠のように思える。
倦怠期、なにそれ美味しいの? そんなふうに思っていた頃に戻りたい。
また悔しいことに、二人が並ぶ姿が背後からだとはいえ絵になった。それが、より胸の痛みを強いものにしていく。
声などもうかける勇気などなかった。ただ、惨めな自分を彼らに見られたくない。
その一心で見つからないようにホテルを後にする。
気がつけば息がかなり荒れていて、ホテルから駅への道を知らず知らずのうちに走っていたことに今更ながらに気がつく。
電灯に寄りかかり、荒くなってしまった呼吸を整えながらも不安に押しつぶされそうになっていた。
「あれ……って。どういうことなの?」
女性と隣立って歩く悠真を思い出し、唇を噛みしめる。
そうしていなければ、涙が溢れ出てしまいそうになったからだ。
次から次に悪い想像しか出てこなくて、吐き気さえも込み上げてくる。
不倫。その二文字が脳裏を駆け巡り、どう頑張ってもその考えを打ち消す理由が見つからない。
なにより、彼が凪沙に触れてこなくなってしまったのが、最大なる証拠のように思える。
倦怠期、なにそれ美味しいの? そんなふうに思っていた頃に戻りたい。