年下御曹司の箱入り家政婦
おまけストーリー☆櫻介VS櫻介ジュニア
我が家には子どもが二人いる。

そして、
今朝も朝から私を巡って
喧嘩が勃発している。

私が家事を終えて
ソファに腰を下ろした途端
櫻ちゃんが待ってましたと言わんばかりに
私の膝に頭を乗せて甘えてきた。


「パパずるいよ!!」

そう言って、玲央(れお)は櫻ちゃんの
服を力いっぱい引っ張って
私から引き剥がそうと必死だ。

そう、この若干3歳で
すでに独占欲丸出しの男の子は
私と櫻ちゃんの息子、天草玲央。

櫻ちゃんソックリで
まるで櫻ちゃんをミニサイズにしたような
感じだ。

「速いもの勝ちだ」

そう言って櫻ちゃんは大人げなく
私の膝枕でテレビを見始めた。

「櫻ちゃん、また玲央泣き出しちゃうからっ」

「ちゃんと子供のうちから
この世は弱肉強食だってことを
教えておいたほうがいいんだよ」

そう言って、私の膝に頬を擦り寄せる。

この大きな子どものほうが
手が掛かるといっても
過言ではないだろう。

案の定、玲央は大泣きしながらも、
櫻ちゃんの頭を椅子代わりに
私の首元に抱きついてきた。


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