ずっと、好きなんだよ。
門の前でご夫婦と分かれ、1時間ぶりくらいに2人きりになる。


何をどうしたら良いか、分からない。


夏音と付き合いたての時、オレどうしてたっけ?


ん?


てか、オレ...言ってない。


オレと付き合って下さいって、言ってねぇ...。


なんかもう幸福感に満ちてて何も考えられなかった。


どのタイミングで切り出そう...。


ひとまず、もう夜も遅いし...送るか。


そう思って顔を上げると、奈和が先に口を切った。



「じゃあ、私帰るね。とりあえずSNS交換して、それから...次いつ会うか決めるって感じで...いい、のかな?」



ここで黙って見送るようではダメだ。


また...落としてしまう。


せっかくまた出逢えて、想いも通じ合えたんだ。


次、じゃない。


今、だ。



「家まで送る。奈和ともっと一緒にいたい」



そう素直に言うと、奈和の肩が揺れだし、口元が緩んだ。



「ふふっ。何それ...。急にキャラ変した。絶対そんなこと言うタイプじゃない」



お腹を抱えて笑い出す奈和。


オレが何を言っても、何をしても笑ってる。


奈和のツボはオレで、


オレは奈和を笑わせられると嬉しくて、


色んなことを話したくなる。


思えば、なんかずっとそんな感じなんだよな。


この距離感、空気感...懐かしいし、愛おしい。


それに、やっぱり、好きだ。


奈和と作るこの感じが、


たまらなく、好きなんだ。



「いつまで笑ってんだよ。ったく、変わんねぇな、奈和は」


「変わらなくて良かったよ。だって、またこうして2人で笑ってられるもん」



< 153 / 170 >

この作品をシェア

pagetop