むふむふ
新島日向(にいじまひなた)は高校一年生である。
クラスに友達はいない。部活にも入っていない。およそ高校生らしい青春を送っていない。
それでも、れっきとした高校一年生なのである。
教室での席は、窓際の一番後ろ。
男女共学になりたての学校とあって、クラスメートはほとんど女子だ。
休み時間ともなればみんなが楽しそうに会話したり次の授業の準備をしている間、日向は教科書とノートを机に載せ、ただ真っ直ぐに正面を見ていた。することがあるとすれば瞬きくらいだ。あと、食事と排泄。
お前そんなんで何が楽しいんだという仕上がりだ。人によってはそんな自分を嫌って不登校になってしまうかも知れない。しかし、日向は何の疑問も持っていなかった。なんなら学校というものに入ってから、ずっとこうだ。この類の生徒にありがちな、机にうつ伏せになって寝たふりをすることもない。このような姿が周りからどう映るか。
──好きとか嫌いとか無いけどなんかとっつきにくい。
そんなものである。
そんなある日。
「すまない、誰か体操着を貸してくれないか」
目の前に、隣のクラスの神矢潔が現れた。
クラスに友達はいない。部活にも入っていない。およそ高校生らしい青春を送っていない。
それでも、れっきとした高校一年生なのである。
教室での席は、窓際の一番後ろ。
男女共学になりたての学校とあって、クラスメートはほとんど女子だ。
休み時間ともなればみんなが楽しそうに会話したり次の授業の準備をしている間、日向は教科書とノートを机に載せ、ただ真っ直ぐに正面を見ていた。することがあるとすれば瞬きくらいだ。あと、食事と排泄。
お前そんなんで何が楽しいんだという仕上がりだ。人によってはそんな自分を嫌って不登校になってしまうかも知れない。しかし、日向は何の疑問も持っていなかった。なんなら学校というものに入ってから、ずっとこうだ。この類の生徒にありがちな、机にうつ伏せになって寝たふりをすることもない。このような姿が周りからどう映るか。
──好きとか嫌いとか無いけどなんかとっつきにくい。
そんなものである。
そんなある日。
「すまない、誰か体操着を貸してくれないか」
目の前に、隣のクラスの神矢潔が現れた。


