ツンデレ副社長は、あの子が気になって仕方ない
『ほう、何かありましたか?』
面白がるような声が乗って来たため、オレは意を決して切り出した。
「SDの力を借りたい」
『…………』
相手からの返事はなく若干不安になったが、勢いのままに先ほど今井から聞かされた情報を伝え、なぜSDの支援が必要なのかを力説した。
「……というわけだ。完全に私的な理由だから、無理なら断ってもらってもいい。恨んだりはしな――」
『いいですよ』
「え……っと、いいのか? キングに何を言われるか……」
あっさりOKされすぎて逆に心配になったオレが聞けば、スマホの向こうからくくく、とくぐもった笑い声が響いた。
『文句なんて言いやしませんよ。むしろもっとやれと、けしかけるくらいでしょうね、あの人なら』
拍子抜けするくらい協力的な態度に驚いたものの、もちろんこれほど心強いサポートはない。
「すまない。恩に着る」
素直に感謝の言葉を伝えた。
『そんな殊勝な態度は、君に似合いませんよ』と笑い飛ばされてしまったが。
『思い知らせてやりましょう。リーズグループを敵に回すというのが、どういうことなのかをね』
「あぁ……そうしよう、必ず」
頷いたオレは、おそらく電話の向こうの侑吾と同じに違いない、不敵な笑みを唇に浮かべた。