雨宮課長に甘えたい【2022.12.3番外編完結】
ボルドーの体のラインがわかる美しいワンピース姿の佐伯リカコが入って来た。
「リカコさんお待ちしていましたよ。さあ、どうぞ」
阿久津が佐伯リカコを出迎える。
どこに案内するのかと思ったら、私たちの席の前で阿久津が立ち止まった。
「中島くん、気を利かせなさい。雨宮課長は君と座っているより佐伯リカコさんの方がいいんだから」
阿久津に言われて笑顔がひきつる。
雨宮課長と佐伯リカコが恋人であると、周囲に認知されていたので、阿久津の発言は空気を読んでの事だと思うけど、なんか悔しい。
「阿久津部長、気を遣わないで下さい。仕事の話もありますし、中島さんが隣の方がいいですから」
拓海さんが阿久津に言ってくれる。
「あら、もう退社時間は過ぎているのよ。上司となんかといたら中島さんが可哀そうよ。中島さん、ありがとう。あとは私が彼を引き受けるわよ」
佐伯リカコが私に向かって微笑む。
「でも、あの、まだ仕事の話が」
拓海さんと一緒にいるには仕事でつなぎとめるしかない。
「中島、相変わらずお前は仕事一筋だな。今夜は宣伝部が接待してやるんだから、仕事は忘れて楽しめ。雨宮課長も仕事は忘れて、リカコさんと楽しんで下さいよ」
阿久津に言われてこれ以上の言い訳が浮かばない。
引き留めるように拓海さんの手が一瞬、強く私を握ったけど、拓海さんもこれ以上の抵抗はよくないと思ったのか、私の手を放した。
離れた温もりに胸が切なくなる。
今は仕方がない。我慢するしかない。
拓海さんを見ると気持ちが緩みそうだったから、水を持って戻って来た久保田に空いている席に案内してもらい、その場を離れた。
「リカコさんお待ちしていましたよ。さあ、どうぞ」
阿久津が佐伯リカコを出迎える。
どこに案内するのかと思ったら、私たちの席の前で阿久津が立ち止まった。
「中島くん、気を利かせなさい。雨宮課長は君と座っているより佐伯リカコさんの方がいいんだから」
阿久津に言われて笑顔がひきつる。
雨宮課長と佐伯リカコが恋人であると、周囲に認知されていたので、阿久津の発言は空気を読んでの事だと思うけど、なんか悔しい。
「阿久津部長、気を遣わないで下さい。仕事の話もありますし、中島さんが隣の方がいいですから」
拓海さんが阿久津に言ってくれる。
「あら、もう退社時間は過ぎているのよ。上司となんかといたら中島さんが可哀そうよ。中島さん、ありがとう。あとは私が彼を引き受けるわよ」
佐伯リカコが私に向かって微笑む。
「でも、あの、まだ仕事の話が」
拓海さんと一緒にいるには仕事でつなぎとめるしかない。
「中島、相変わらずお前は仕事一筋だな。今夜は宣伝部が接待してやるんだから、仕事は忘れて楽しめ。雨宮課長も仕事は忘れて、リカコさんと楽しんで下さいよ」
阿久津に言われてこれ以上の言い訳が浮かばない。
引き留めるように拓海さんの手が一瞬、強く私を握ったけど、拓海さんもこれ以上の抵抗はよくないと思ったのか、私の手を放した。
離れた温もりに胸が切なくなる。
今は仕方がない。我慢するしかない。
拓海さんを見ると気持ちが緩みそうだったから、水を持って戻って来た久保田に空いている席に案内してもらい、その場を離れた。