雨宮課長に甘えたい【2022.12.3番外編完結】
ラッピングされた小箱を開けると、シンプルなデザインの可愛らしいネックレスが出て来る。

奈々ちゃに似合いそうだと思ってと、照れくさそうに拓海さんが言った。そんな拓海さんが可愛らしくてぎゅっと胸が掴まれる。

私を想って選んでくれたのが、めちゃくちゃ嬉しい!

「拓海さん、ありがとう。一生の宝にします!」
「一生の宝だなんて大げさだな」
「だって物凄く嬉しくて」
「奈々ちゃんは喜ばせがいがあるね。沢山、プレゼントしたくなって来た」

チュッて拓海さんがキスしてくれる。
すぐに深いキスになって、まだ明るかったけど、一度始まった行為は止まらず、拓海さんに「ベッドに行こうか」と言われて頷いた。

お姫様だっこで寝室に連れて行かれて、広いダブルベッドで体を重ねた。前は拓海さんのベッドもシングルだったけど、私の引っ越しが決まって、ダブルベッドに変えた。二人で一緒にベッドを選びに行った日が懐かしい。

月曜日の朝は、拓海さんと一緒にマンションを出て、地下鉄の駅まで行った。
一緒に通勤できるのが嬉しい。

お昼は拓海さんがお弁当を作ってくれた。一緒に食べる事は出来ないけど、せめて同じおかずを食べたいと言った、拓海さんが朝から甘すぎて、仕事中もにやけそうになる。

社内で拓海さんとすれ違う時、気をつけなければ。

拓海さんと同棲を始めてから、ベタベタに甘い毎日が過ぎる。
クリスマスもお正月もずっと拓海さんと一緒で幸せだった。

この幸せが永遠に続いて欲しいと思ったある日、波乱は急にやって来た。
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