雨宮課長に甘えたい【2022.12.3番外編完結】
女性社員は疋田さんという名前で、私を風見係長がいるデスクに連れて行ってくれた。
デスクがある場所は広いオフィスの隣にポツンと作られたような狭いスペースの中にあった。
「宣伝部の中島さん? 聞いてますよ。あれだろ? エースだろ?」
気さくな感じで風見係長に話しかけられた。
年の頃は40代ぐらいで目が細くてキツネのような顔をしている。
「いやー。雨宮課長に僕の下で引き受けて欲しいって頼まれたんだよね。宣伝部のエースを部下にできるなんて光栄です」
雨宮課長の名前が出て、ドキッ。
まだ今日は雨宮課長の顔を見ていない。残念ながら雨宮課長の席は空席だった。
「恐縮です。今日からお世話になります」
「仕事の内容はまりえちゃんに聞いて」
まりえちゃん?
「そうだ。後藤君、今日、中島さんの歓迎会のお店予約しといて」
風見係長がそばにいた真面目そうな男性社員に話しかけた。
「みんな、そういう訳だから今夜は飲み会だよ」
いきなり飲み会?
「風見係長、中島さんの予定確認しなきゃダメですよ」
呆れたように意見をしたのは、私より少し年上に見えるボブの髪型の女性社員。この人、美人さんだな。凄く整った顔立ちをしている。
「栗原さん、わかっているよ。今から確認するから」
風見係長がこっちを見る。
「中島さん、午後7時から飲み会だから。参加メンバーはここにいる庶務係の全員。まあ、全員って言っても4人だけどね。あ、中島さんが入るから5人か」
風見係長があははと自分につっこむ。
「中島さん、早くどんな人がいるか知りたいでしょ? 僕たちも中島さんがどんな人か知りたいからさ」
確かに飲み会に出ればここにいる人たちがどんな人かわかるかも。
「あの、はい。参加します」
「後藤君、いつもの久兵衛、5人予約ね!」
風見係長が張り切った声をあげた。
デスクがある場所は広いオフィスの隣にポツンと作られたような狭いスペースの中にあった。
「宣伝部の中島さん? 聞いてますよ。あれだろ? エースだろ?」
気さくな感じで風見係長に話しかけられた。
年の頃は40代ぐらいで目が細くてキツネのような顔をしている。
「いやー。雨宮課長に僕の下で引き受けて欲しいって頼まれたんだよね。宣伝部のエースを部下にできるなんて光栄です」
雨宮課長の名前が出て、ドキッ。
まだ今日は雨宮課長の顔を見ていない。残念ながら雨宮課長の席は空席だった。
「恐縮です。今日からお世話になります」
「仕事の内容はまりえちゃんに聞いて」
まりえちゃん?
「そうだ。後藤君、今日、中島さんの歓迎会のお店予約しといて」
風見係長がそばにいた真面目そうな男性社員に話しかけた。
「みんな、そういう訳だから今夜は飲み会だよ」
いきなり飲み会?
「風見係長、中島さんの予定確認しなきゃダメですよ」
呆れたように意見をしたのは、私より少し年上に見えるボブの髪型の女性社員。この人、美人さんだな。凄く整った顔立ちをしている。
「栗原さん、わかっているよ。今から確認するから」
風見係長がこっちを見る。
「中島さん、午後7時から飲み会だから。参加メンバーはここにいる庶務係の全員。まあ、全員って言っても4人だけどね。あ、中島さんが入るから5人か」
風見係長があははと自分につっこむ。
「中島さん、早くどんな人がいるか知りたいでしょ? 僕たちも中島さんがどんな人か知りたいからさ」
確かに飲み会に出ればここにいる人たちがどんな人かわかるかも。
「あの、はい。参加します」
「後藤君、いつもの久兵衛、5人予約ね!」
風見係長が張り切った声をあげた。