雨宮課長に甘えたい【2022.12.3番外編完結】
「いえ。そんな事ありませんから」
雨宮課長に答えた。
また雨宮課長に守ってもらう訳にはいかない。阿久津に睨まれて雨宮課長の立場が悪くなったりしたら困る。
絶対に札幌に飛ばされる事は言えない。
「なら、良かった」
雨宮課長がほっとしたように息をついた。
嘘をついた事が心苦しい。
「私はもう宣伝部は離れましたが、今回の映画のプロモーションはどうしても成功させたいんです。『今日子』はとてもいい作品なんです。だから一人でも多くのお客様に観てもらいたいんです。雨宮課長の力を貸して下さい。お願いします」
深く頭を下げると、ポンポンって頭を撫でられた。
「必死に頭を下げすぎだ。俺にまでそんなに必死にならないでよ。俺は中島さんの味方だから。きっと今度の事で沢山、頭を下げたんだね。中島さん、頑張り過ぎだよ。ちゃんと休めている? ご飯は食べた?」
課長はいつだって優しい。
課長の言葉が胸に沁みて、不覚にもポロリと涙が一筋流れた。
雨宮課長に答えた。
また雨宮課長に守ってもらう訳にはいかない。阿久津に睨まれて雨宮課長の立場が悪くなったりしたら困る。
絶対に札幌に飛ばされる事は言えない。
「なら、良かった」
雨宮課長がほっとしたように息をついた。
嘘をついた事が心苦しい。
「私はもう宣伝部は離れましたが、今回の映画のプロモーションはどうしても成功させたいんです。『今日子』はとてもいい作品なんです。だから一人でも多くのお客様に観てもらいたいんです。雨宮課長の力を貸して下さい。お願いします」
深く頭を下げると、ポンポンって頭を撫でられた。
「必死に頭を下げすぎだ。俺にまでそんなに必死にならないでよ。俺は中島さんの味方だから。きっと今度の事で沢山、頭を下げたんだね。中島さん、頑張り過ぎだよ。ちゃんと休めている? ご飯は食べた?」
課長はいつだって優しい。
課長の言葉が胸に沁みて、不覚にもポロリと涙が一筋流れた。