ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
「ダレン。これは、僕達が動くだけじゃだめだ。他の人魚達と連絡はとれる?」
「それは、できますが」

 ここに来るまでの気楽な雰囲気は一気に消え失せ、イドリスの表情は険しいものへと変化している。

「他の集落で同じような病気が起こっていないか、確認して。とりあえず、ここにいる皆については今できる限りの手当てをする。シア、手を貸してもらえる?」
「もちろんよ。エドさん、アキさん。ふたりは身体に異常はないですか?」
「俺は問題ない」
「俺もないです」

 ふたりの身体には、今のところ異常は発生していないらしい。

「病の原因はわかるのか?」
「ひとりひとり調べる必要はありますけど」

 まとめてドーン! で解決できればいいのだが、病の治療はそんなわけにはいかない。ひとりひとり、丁寧に診察し、どんな治療をするか決める必要がある。
 この状況からすればたぶん皆同じ原因なのだろうけれど、決めつけは禁物だ。

「シャーミル、頼んだ!」
「かしこまりました」

 イドリスの方は、早くも側にいた患者にかがみ込んでいた。顔を近づけ、なにやらぼそぼそとささやいている。

「私の声が聞こえますか?」

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