ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
 彼は、シアのことを大切に思ってくれている――だから、家族とは違う。シアを利用しようとしているだけじゃない。

「でも、エドさんまで来たら」
「シアになにかあったら困るだろ? それに――」

 と、ちらりとイドリスの方を見やり、エドは小声で付け足した。

「剣の腕なら、あいつより俺の方が上だ。いざって時、シアを守るやつがいないと困る」

 シャーミルは当然イドリス優先。シアにはマルがいるから、エドの言うようなことにはならないと思うけれど「守る」の言葉に胸がざわめく。

「ダレン、ちょっと様子を見てくるけどかまわないよな?」
「……ですが」

 行く気満々のイドリスに対し、ダレンの方は及び腰である。もしかしたら、この集落に病を蔓延させた元凶かもしれない魔物のところに行くのだから。

「あのね、ダレンさん。元凶を排除しないと、また、病が流行ると思うの」

 シアも説得に加わった。

「魔物は、すぐにいなくなるかもしれません。それに、魔物が元凶とは」

 イドリスを魔物のところに案内するのが嫌なのだろう。ダレンの方も頑固であった。

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