ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
 そもそも、海の中で瘴気が生まれるということはほとんどなく、魔物が出現するのもごくまれなこと。聖人聖女を必要とする事態の発生もさほど多くない。
 となると、他の集落では呪いに対応する術を持たないことになる。

「呪いの原因を放置したこの集落との間に争いが起こるかもしれないな」

 と、エドは続けた。まるでダレンを脅しているかのように。

「となれば、だ。普段の戦いのようなわけにはいかないかもしれない。他の集落の皆が、この集落に襲いかかってきたとしたら?」
「そんなこと、今まで例がない」
「例がなかったからといって、今後絶対に起こらないと誰が言えるんだ? 俺の国でだって、今まで例がなかった事件が起こったばかりだぞ」

 エドが言うのは、イリア元王太后の一件だろう。
 古の魔女の血を引く者が王妃となり、王太后となったのは前例がない。そして、その王太后が現国王に呪いをかけて殺そうとしたなんてことも。

「何事にも絶対はないんだ。だから、できる限りの手は打っておいた方がいい。だいたい、次はシアは手伝いには来られないんだぞ?」

 え? というような様子で、ダレンはシアの方を見た。

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