ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
「だって、エドさん――陛下には、それが必要なのでしょう?」

 ならば、シアがなにか言えるところではないではないか。微笑んだシアに対し、ヨアキムの方が意外そうな表情になる。

「やだなあ、ヨアキムさん。私、一応貴族の娘ですよ? 十二で家を出るまで、どんな教育を受けてきたと思ってるんです?」

 幼い頃から、結婚は家同士のもの。そこに恋だの愛だのと言った感情は持ち込まないということを叩きこまれて育ってきた。

「王太子の婚約者だったことだってあるんですよ? そんなことくらい、わかっています」
「そうでしたね」

 そう口にしながらも、ヨアキムは疑いの表情だ。今までのシアの様子を見ていたら、彼が疑うのもわかるけれど。
 

 * * *

 

 エドの机に置かれているのは、シアとマルに手伝って選んでもらった髪飾り。綺麗にラッピングされている。
 ヨアキムの妹に、王宮に出てきてくれというのは問題になるだろうか。

(ヨアキムの妹なら、信頼できる気がするんだよな――)

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