ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
「どうせ、あの遺跡には研究チームが入るんだ。君達は、俺が調査を依頼したという形でそこに加わればいい」

 これから長期にわたって調査するための調査員が、ガラティア王国側からとルイダーン王国側から送り込まれることになっている。
 リーヌ達の助けを受けることができるのなら、調査の効率が上がるかもしれない。

「あの井戸の調査も進めなければいけないしな。協力を頼めると、俺としても助かる。遺跡で生活する者がいるのなら、生活必需品は、ふもとから運び上げるように手配しよう」

 遺跡の前は、グリフォン一頭くらいなら問題なく着陸できる。
 ふもとの冒険者組合に、国から生活必需品の運搬を依頼すれば、問題は解決できる。
 なにかあれば、グリフォンは留守になってしまうこともあるけれど、その時はしばらく山を下りるなり、別の運搬策を検討するなりすればいい。

「ありがとうございます、陛下。お礼の申しようもありません」
「いいんだ。俺だって、別に自分だけのために受け入れたわけじゃないんだから」

 なんて、エドは少し照れくさそうである。それを見て、シアも思わず微笑んだ。
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