国の再建のために捨てられたもと皇太子妃ですが強く生きています
2.ジュリアン・アンティラス
「コートナー嬢。1週間テストしましたが…」

「はい」

ブラッドリーに頼んで、信用できるコネを頼り探し出した魔術師。それが『ジュリアン・アンティラス』だった。
ライネル王国の侯爵家令息で、ブラッドリーとは留学時の親友らしい。歳はオリヴィアと同じ23歳だということだ。
彼は信用できるとこちらによこしたのだ。

侯爵家の次男らしく、継ぐ必要はなく将来は魔塔で働くつもりではあるらしいが、今はぷらぷらしているらしい。
もともとアンティラス侯爵家はライネル王国の魔塔主の家系のようだ。
魔力の強い家系なのだろう。

クリクリとしたくせのあるヘーゼル色の髪をした背の高い美丈夫で、瞳は魔力持ちらしい濃い紫の瞳をしている。
魔力持ちは深く濃い碧眼か紫の瞳が多いといわれている。

「ノアくんの持っている魔力は想像を超えます」

「え?」

「僕では対処できないほどの魔力を持っているということです」

「そ、それは…」
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