推しとか恋とか青春とか。
っ、こんなのダメ……


学君が触れるなんて絶対ダメだよぉ。



「彼方、顔赤い…」



と覗き込んできた瞳にドキッとする。


もう今のわたしは何もかもが色々とやばい。



「がっくん…ゆにのこと返して。」



そう言ってわたしの手を引いたのは真留君で、その勢いで密着する形に…


あ、この匂い……


真留君からは文化祭の時と同じ匂いがして、その匂いがわたしの何かを満たしていく。



「返すも何も、彼方は紫波のものじゃないだろ」


「…ゆには僕の大切な人だから…いくらがっくんでも触れられると困る」


「……そ。じゃ、彼方、そういうことだから」



そう言って教室に入って行った学君を見ていると、真留君が離れた。
< 156 / 326 >

この作品をシェア

pagetop