推しとか恋とか青春とか。
そう言った紗枝はわたしよりわたしのことを理解しているようだ。


なんとも頼もしい友達だこと。


…最高じゃん。


紗枝が真留君を好きだと勘違いしてた時、裏で何かしらのプッシュをしようと思ってたけど、それは逆で紗枝にプッシュされてた。


だから、こうして自分の気持ちに気づけた。


正直、勉強一途の紗枝がこんなことに首を突っ込むのは予想外だったけど、改めて紗枝の優しさに触れることが出来て嬉しい。


やっぱりわたしは紗枝が大好き。


これから厳しくされても文句言わない思わない!!………多分。


自分の気持ちに気づけたのはいいとして、問題は真留君の気持ちだ。


真留君は誰とも付き合う気がないとハッキリ言ってるから、わたしもアウト。


その前に、この気持ちを伝えてしまったらどうなるだろう?


これまで築き上げてきたものが一瞬にして崩れてしまうのが分かっている場合、告白はしないほうがいいはず。


……だって嫌だもんっ。


真留君に避けられるなんて。
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