しくじったあいつ&突然のinvitation(続・金の草鞋を履いてでも…)
風邪を引かれても困るので、私は自分より遥かにデカい森川を引きずっていき、何とか無事、ベッドで寝かせた。

森川は長身で筋肉質だから、それなりに重い。

「全く…世話が焼けるんだから」

ベッドサイドには、森川のボストンが半開きになったままで、そこから露骨にゴムが見えた。

未開封なのはともかく、こんな大量に入ったお徳用を持って来るとは…。

しかし、どう考えても今夜、コレの出番はなさそうである。

少し拍子抜けしたが、要するに今の私たちは、まだその時ではないということだろう。

普段の癖で、ベッドで文庫本を読むことにした。
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