冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。

私と2人きりになった時の伊織だ。


いつものクールな伊織じゃなくて優しい………伊織。



「悪かったな。チームメイトがボールを飛ばしすぎてフォローしきれなかった」


「ううん。全然大丈夫だよ!こうして伊織が保健室に運んでくれたでしょ?それで十分嬉しかったから」


「そうか」



私の言葉をほっとしたような表情で聞いている。そんな伊織を見て、きゅっとまた胸が苦しくなった。


女子に冷たい伊織だけど、こんなにも優しいところがある。それをみんな知らないなんて………。みんなに知って欲しいような欲しくないような不思議な気分。


というか、なんで伊織は他の女子には冷たいんだろう………?



「あ、じ、授業戻っても大丈夫だよ?そろそろ先生くるだろうし」



ぼーっと考え事をしていると伊織のなんだか熱っぽい視線に気づき、慌てて布団を顔までかぶせる。


え、え、なんでそんな視線で見てくるの!?
< 16 / 227 >

この作品をシェア

pagetop