冷徹冷酷な極上イケメンは幼なじみを甘く激しく溺愛したい。
自意識過剰だということはわかるけど伊織の視線って愛おしいものを見るような目で見つめてくるような錯覚に陥る。
いや、伊織は何も考えてないことはわかるんだけど!
と、ドキドキと暴れ回っている心臓を抑えようとぐるぐると考え事をする。
「もう授業終わるから先生くるまで空音のそばにいる。嫌か?」
ギシッとベッドの音が聞こえた。
それと同時に頭までかけていた布団をガバッと剥がされる。あまりにも突然だったのであっけなく私の手から布団は離れていった。
ぎゃー!
ち、ち、近い!顔が近いんですけど!
「い、嫌じゃないけど」
ドアップに写った伊織の顔を見て慌てふためく私。いつもならもっと距離を空けて話してくるのになんで今日はこんなに近いの!
幼なじみだからこういうことはしょっちゅうあったけど今は昔と違うんだよ!
「そうか。なら良かった」
吐息がかかりそうなほど距離が近くなったところで、サッと私から離れていった。