2番ではダメですか?~腹黒御曹司は恋も仕事もトップじゃなきゃ満足しない~
「……ぞろびくんですが」

羽織ったバスローブは裾が床に着くどころか余っていた。
モデルのように背の高い彼と、服は低身長サイズでもいいんじゃないかってくらいの私とではそうなる。
しかしながらまたドレスを着るのはあれだし、かといってバスタオルを巻くのはいかにもヤります感があって嫌なので、紐で裾を踏まない程度にたくし上げてどうにか凌いだ。

「シャワー、ありがとうございました……」

リビングで部長は、ソファーに座って携帯を見ていた。
私に気づき、顔を上げる。

「いえ。
座っていてください」

「はい」

私がソファーに座るのと代わるかのように彼は立ち上がった。
そのままダイニングの奥へ消え、すぐにグラスを片手に戻ってきた。

「よかったら飲んで待っていてください。
私もシャワーを浴びてきますので」

「ありがとうございます」

そのまま、部長がリビングを出ていく。
ひとりになり、テーブルの上に置かれたグラスに手を伸ばした。
パチパチと泡の弾けるそれはレモンフレーバーの炭酸水で、少しだけ気持ちがリラックスした。
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