2番ではダメですか?~腹黒御曹司は恋も仕事もトップじゃなきゃ満足しない~
「わるいな、心配させて。
待っててくれたんだろ?」

車が走りだしてすぐ、部長の口から出たのはこれだった。

「大丈夫でしたか?
私、かなりつらかったので」

「そうだな。
かなり堪えたが、これに明日美も耐えたんだと思ったら、そっちのほうがつらかった」

苦しげに部長の顔が歪む。
やっぱり、こんなに優しい人につらい思いをさせるのは嫌だ。

「……これ全部、花恋さんが仕組んだことなんです」

「は?
待て待て待て。
話が飛躍しすぎている」

私の言葉に部長は混乱しているようだった。

「本人から聞いたんだから、間違いありません。
花恋さんに命令されて他社に情報を流し、噂を流している人がいます」

「だからなんで、アイツがそんなこと……あ」

なにかに気づいたのか、部長の顔が上がる。

「……俺と別れろと言われたのか」

その問いに黙ってこくんと頷いた。

「私、富士野部長と、婚約破棄しようと思います」
< 132 / 149 >

この作品をシェア

pagetop