大事な大切な人
1️⃣5️⃣渚

わかっていた
自分が間違った恋愛をしていることは
だけど、好きだった。

裕典さんが····

どうして付き合うなら
きちんと奥様と別れて······欲しい
と、言わなかった?

あの日に
裕典さんの娘さんの言葉が·····
裕典さんの奥様の弟さんの
言葉が······
耳から離れず····

周りの人からの
言葉は·····そのまま
私を突き刺した。
 
翌日、病院へ行くと
師長より
事務局に行くように言われた。

【自宅待機】
どうやって·····帰ったか······

荒木弁護士事務所へと行き
奥様と娘さんへの
・接近禁止命令の書面
・奥様への迷惑料 100万円
 の請求書を出された。

もちろん、両親にも連絡が
されていた。

支払いは自分で済ませた。

父親からは、生まれて初めて
叩かれて母は、泣いていた。
不倫より
娘さんを傷つけた事への
怒りだった。
裕典さんに請求もあがったが
父親が、二度関わりたくない。
知っていて付き合った娘が
一番悪いと号泣した。

父親のそんな泣く姿を
はじめてみて
声も出なかった。

私は看護師を辞めて
両親も近くに居ない所に移り
いまは、介護士として
働いている。
元看護師だとわかっているから
頼まれる事も多いが
今は、楽しく働いている。
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