乳房星（たらちねぼし）〜再出発版

【おだやかな構図】

11月６日から８日までの間、私はりゅうぎん健保会館で開催された経営者フォーラムに予定通りに出席した。

８日の午後３時半頃に出席者全員で採択した共同宣言を発表して３日間のフォーラムをしめくくった。

９日と10日は、沖縄ロイヤルゴルフクラブで開催される出席者のみなさま方が参加するゴルフコンペに出席する予定である。

夕方５時頃に、沖縄ハーバービューホテルに帰った。

帰ったあと、私は明日の準備を整えた。

夜７時に、すべてが整ったので１日が終わった。

ところ変わって、ホテルのスイートルームにあるお風呂場にて…

私とデミーは、お風呂に入っていた。

私は、全裸でイスに座っていた。

うすいピンク色のじゅばん姿のデミーは、私の背中をゆっくりと流していた。

私とデミーは、ウクライナ語でウクライナの民族舞踊を歌っていた。

さて、その頃であった。

マァマとドナ姐《ねえ》はんとテオドーラさんとミンジュンさんは、和室でテレビを見ていた。

テレビの画面は、琉球放送が映っていた。

この時間は『秘密のケンミンショー』が放送されていた。

ミンジュンさんは寝っ転がった状態でサーターアンダギーを食べながらテレビを見ていた。

そんな時であった。

（ピンポーン…）

「はーい。」

この時、呼鈴《よびりん》が鳴ったので、子守女さんが応対に出た。

それから30秒後に、ヨリイさんが子守女さんと一緒に部屋に入った。

ヨリイさんは、つらい声でマァマを呼んだ。

「ジナさん。」
「あら施設長。」
「こんな遅い時間にごめんなさい。」
「ああ、いいのよ。」

このあと、マァマとドナ姐《ねえ》はんとテオドーラさんはソファが置かれている広間に降りた。

ミンジュンさんは、寝っ転がってテレビを見ていた。

マァマは、ミンジュンさんに声をかけた。

「ちょっとミンジュンさん、テレビ消してこっちにお願いします。」
「（しょぼんとした表情で）はーい…今おもろいところだったのに…」

ミンジュンさんは、しょぼんとした表情でテレビを消したあと広間に降りた。

テオドーラさんは、私とデミーがお風呂から上がったあとに着るおねまきの用意などを始めた。

ミンジュンさんは、子守女さんたちと一緒にお茶の用意を始めた。

ソファに座っているマァマとドナ姐《ねえ》はんとヨリイさんは、話し合いを始めた。

「施設長、沖縄《ここ》には旅行でお越しになったのね。」
「そうよ…ダンナと一緒に来たのよ…11日にオイゴのリゾ婚のバイシャクニンを務める予定よ。」
「リゾ婚。」
「そうよ。」
「どちらのリゾートホテルであげるの？」
「んーと…なにクラ二だったかしら…」
「ハレクラニよ。」
「ああ、思い出したわ…ハレクラニ沖縄だった。」
「施設長のオイゴさん、そこで挙げるのね。」

ヨリイさんは、つらい声で『うん。』と言うたあとこう言うた。

「一生一度の記念とは言うけど…ものすごく心配なのよ。」
「そうよね。」
「本場ハワイの高級リゾートホテルでリゾートウエディングは、ものすごく高いよね。」

ヨリイさんは、ひと間隔おいてからマァマに言うた。

「ジナさん。」
「施設長。」
「よーくんは、本当に外国籍の女の子とお見合いして結婚するの？」
「施設長、それはもうすでに訣《き》まっているのよ!!同じことを聞かないでよ!!」
「ごめんなさい…よーくんは、海外のあちらこちらを回る日々が多いから、外国籍のお嫁さんをもらう方がいいよね…ゆりこちゃんは、よーくんのお嫁さんにふさわしくないことがよく分かったわ…」
「話は、ゆりこちゃんのことよね。」
「そうよ…ゆりこちゃんは、22年たった今もよーくんに対してひとこともわびてない…あの状態では、一生お嫁に行けないしムコハンもらうこともできないわよ…」

ヨリイさんは、つらい声でマァマとドナ姐《ねえ》はんに言うたあと大きくため息をついた。