一期一会。−2−
桜ヵ谷さんは、「当然のことをしたまで
です」とにっこり微笑んでいた。

サービス精神旺盛すぎませんか?

仮にも令嬢で、私なんかと比べ物にも
ならないほど美人なのに。

私を只々愛でて、守ってくれるなんて
どこの王子様よ。

ドキッとなんてしてないんだからね!

とにかく告白の嵐を乗り越えた私は、
げっそりしながら仲良くなった?和と
頼人と屋上にてランチタイム。

私が屋上を使っていいってことは、
友達2人くらい呼んだっていいよね。

(※大幅な拡大解釈)

和も頼人も、人のいない屋上を使えることをとても喜んだ。

二人とも目立ってるもんね…。

私と和が友達になった、と頼人に伝えた
日には、何故か頼人に泣かれてしまった。

誰もいない屋上だったから、よかったん
だけど。

ー「そっかぁ、彩羽と和が…。

  和は、やっと、…俺以外に
  心を許せる人が出来たんだね…」

頼人いわく、和は今まで自分以外の人を
信用したがらなかったらしい。

だから、私という友達(心を許せる人?)
ができて、とても、嬉しかったんだとか。


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