一期一会。−2−
何この子…めちゃくちゃ良い子じゃん。

親友なだけあって、情の深さが違う。

和は、「まぁな」と特に否定はしなかった。

ん…?それは良い意味でしょうか…?

かくして、私と和と頼人の3人グループを
結成した。

…うん、あの…わたしと二人と顔面偏差値の格差が凄くない?

美形に美形…。

……場違いな気がしてきた。

って、弱気になるな!強く生きるんだ!

たとえ周りからビッチだの、地味だの、
引き立て役だの言われても耐えるのよ…!

そう決心するものの、現実はシビアで苦しい。

『…う、うぅ。

 もうやだ…和、私の彼氏のフリしてよ』

「…はっ?…い、嫌だし」

告白に疲れて、終いにそう言い出す私に
和は何でか顔を赤くして断ってくる。

だよね…。

こんな美形が彼氏とか、
私に騙されてるだけって思われて直ぐに
嘘だってバレちゃうよね。

今時、偽カノとか、契約恋愛とか
あるじゃん…?

何で好きでもない男とそんなことすんだよ
って思ってたけど…。


< 50 / 244 >

この作品をシェア

pagetop