一期一会。−2−
「…で?何に疲れてるの?」

時雨は、自分のことは棚に上げておいて、
私の逸したかった話題にすり替えてきた。

チッ、さり気なくやってるけど、
わざとだよね。

皆(愛さんも)の視線を集めながら、私は
観念して白状する。

『実は、今…何故かモテてて。

 毎日のように告白されるんだよね。

 罰ゲームか何かかなって思うんだけど。

 そしたら意味不明な私のファンクラブ
 に助けられて何とか逃れることが
 できて。

 本当に面倒だから、偽カレ作ろうと
 友達誘ったんだけどうまくいかなくて』

言葉にしてみると、なるほど、ヤバい状況
にあることが再確認できてしまった。

告白→ファンクラブ→偽カレって…。

どんな時系列だよ、と自嘲していれば、
4人がザワザワしだした。

「ちょっと待って、告白ってどういうこと!?」

「ファンクラブって何!!」

「偽カレとか馬鹿じゃねぇの?」

「モテすぎ!漫画みたい!」


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