一期一会。−2−
私は顔を青くして、まさか、と言った。
冗談だと言ってくれない?
『入学式に来るつもり?』
この、謎の組み合わせで?
兄妹とか家族ならまだしも、全く血縁関係ありませんが?
送るならまだしも(嫌だけど)、
入学式に…来る?
拒否のオーラを漂わせる私に、
3人は「だよね」と分かりきった反応。
そのリアクションはマジで来るの!?
「だって、壮太さんから頼まれたし」
「可愛い妹の入学式だろ」
「行かずにはいられないでしょ」
『こんな時だけ兄ぶるな!』
最早私は大人しめのキャラを失った。
コミュ障とか、いつの間にかどっかへ
消えたよ!
この人達といると、四六時中漫才してる
気がする。
そして、この人達、都合悪くなったら
誤魔化してくるよね。
私にお兄ちゃんは一人しかいないもん。
いつか見返すと決めた兄。
『私に兄は一人だけです…』
プクッと頬を膨らませて、呟く。
「え、誰々?俺?」
『貴方達じゃありません!』
「何、つれないなぁ」