一期一会。−2−
別れた女の子の中には、泣きながら、
「別れるくらいなら死んでやる!」と死のうとする人もいた。

重い重い、と思いながらも、そこまで依存させたのは俺だから宥めるしかなく。

他にも、ビンタされたり、罵倒されたり、まぁ色々。

女遊びを止めたことで、困ることも沢山あった。

…でも、今こそ、けじめをつけるべきだと思った。

葵や、彩羽ちゃんと、愛と、向き合って、
ようやく変わろうって、思えたんだ。



ー『…愛、傷つけてごめん』  

葵と由宇と彩羽ちゃんと俺とで会合をしてから、愛にも謝りに行った。

愛の家に訪れて、出てきた愛にバッと頭を下げて謝った。

そしたら、愛は、途端にポロポロと涙を流した。
 
ー「…しーくんは、優しいから、
  ちゃんと変わってくれるって、
  信じてたよ…。

  もう…、大丈夫だよね…っ?」

口を押さえて、泣きながら話す愛に、俺は固く拳を握って、頷いた。

ー『うん、もう二度と、こんなことしないよ。

 これからは、ちゃんと前を向く』



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