ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~
「あかりちゃんは何処?」

 そのとき、さっきの女性客がスーツケースを抱えて出て行き、遅れてあかりが現れた。

「若先生っ。
 すみませんっ」
と感じのいいその男に言っている。

 あかりはこちらに気づき、
「ありがとうございました、木南さんっ。
 あの、こちら、日向がいつも行ってる小児科の先生です」
と紹介してくれる。

 若先生は、日向をあかりに手渡したあとで、こちらを向き、
「あ、こんにちは。
 はじめまして。

 その先の小児科の早田(はやた)です」
と頭を下げてきた。

「はじめまして。
 ……木南青葉と申します」

 自分が日向のかかりつけ医に名乗るのも変だな、と思いながらも、そう名乗った。

 そこで、早田は、はっ、という感じに、あかりを見る。

「もしかして、この人、あかりちゃんの彼氏っ?」

「ち、違いますっ。
 この人は、ここを壊した人ですっ」
とあかりは、忙しいのか、まだ業者が来ていないらしい植え込みを慌てて指差す。

 ……そろそろ他の紹介のされ方したい、と青葉は思っていた。

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