プリズムアイ


家に入るなり、美司を玄関のドアに押し付けてキスをした。
噛みつくようなキスに苦しそうにするも、目はうっとりと見ている。
違う、この女じゃない。
男は競りあがる排泄欲は目の前の女でないことを確信していた。今日は女の身体を使ったオナニーであることに罪悪感は感じなかった。目の前のセフレ、もとい美司に彼氏がいることは知っている。もうマンネリ状態で、セックスレスだという。それがどうかわからないが、欲を発散できる分には都合がよかった。

「嫉妬してたの、かわいいね、アヤメ。髪解くよ」

そういってまとめあげていた髪の毛を解いた。
彼女を後ろから串刺しにし、目をつむりながら腰を振った。

や、やー-と聞きなれたあえぎ声に若干冷静になり、アヤメを枕に押し付けた。

「喋ったらもっと酷いことをするから」

「…っでも」

「はやく」

息も絶え絶えに彼女は従順に顔を押し付けた。枕の端をぎゅうと力いっぱいに握りしめて、声を我慢している。

「……ん、ぐ」

大きく股を開かせ思いっきり突き上げる。思いっきり腰をしならせるアヤメの腰をがっつり抱え小刻みにつく。

フジタはどんな声で喘ぐ。
フジタの乳首の色は何色で。
サキはどんな顔で俺に泣かされるんだ。

あの瞳が僕だけをうつして情欲にまみれた言葉でよがっている姿が見たい。

そう考えただけで、何時間でもたってられそうな気がした。あの瞳が僕を見下ろすのも、めちゃくちゃにしたくて堪らない。
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