とある公爵令嬢の華麗なる遊戯〜私、絶対に婚約破棄してみせます〜

「それもそうね。そろそろ行きましょうか!それにしても、シェラード公爵様はもう来てるのかしら〜?どんな方か楽しみね…!さ、エイデン行きましょうか」

ワクワクしたように口角を上げるミリアは、キョロキョロとあたりを見回しつつエイデンの腕をとる。

エイデンはやれやれと言った様子で「行きましょうか、お姫様」と彼女をエスコートする。

その後に続いて「ナイト、私達も行きましょうか」そうキースに声をかけた私は、彼の腕にソっと手を回した。

「アリスは、私達の後ろからゆっくりついてきてね。会場内では少し給仕の仕事があるかもしれないけれど、適度にこなしてもらえれば大丈夫だから」

「わかったわ、任せて!」

ミリアと同じようにワクワクした様子のアン。

まぁ、彼女なら何でも卒なくこなしてくれるだろうし特に心配はしていない。

それよりも…。

チラリと隣を歩くキースを私は横目で盗み見る。

緊張しているのか若干、表情が引きつっているし身体もカチンと硬直してしまっていた。

大丈夫かな…?
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