とある事情で無言になったら、超絶クールな婚約者様が激甘溺愛モードになりました。
「ハーミリア、これからも俺がお前を守ってやるから安心しろ」
「いえ、自分でなんとかしますのでお気遣いなく」
ちょっと、どうしてこの皇子はグイグイ攻めてきますの!?
わたくしにはライル様がいると言ってるのにっ!!
それから一週間が経ち、わたくしはクリストファー殿下の世話係として過ごしていた。今はランチの時間で、目の前には琥珀色の瞳を嬉しそうに細める皇子がいた。
シルビア様ともお話しする時間が取れなくて、当然、周りのご令嬢たちからは「今度は帝国の皇子様を……!?」とヒソヒソされている。
ライル様とマリアン様の婚約は目前だとかなり具体的な噂が流れ、わたくしは帝国の皇子から離れることを許されずどうしたものかと思案していた。
そこでクリストファー殿下がわたくしに興味をなくせばいいのだと思いつく。
そうよ! わたくしと一緒にいるのが苦痛だと思わせればいいのだわ!
「なんだ、ハーミリア。考え事か?」
「ええ、どうやったらクリストファー殿下が一日も早く学びを終えて帝国に戻ってくださるのか、考えておりましたの」
早速、作戦開始だ。
自分に興味を示さなければ、さすがに嫌気が差すだろう。不敬だと言われないようにギリギリを攻めなければ。