とある事情で無言になったら、超絶クールな婚約者様が激甘溺愛モードになりました。
「ローザ、テオフィル、いいことを思いついたわ。これからモロン男爵家に行くわよ」
「モロン男爵家ですか?」
「ええ、テオフィルは面識があるわね? あの役に立たなかった女に会えるように話を通してちょうだい。ハーミリアにけしかけて排除できれば、私が王族としてその場を収めて男爵令嬢に慈悲を与えるわ」
賭けの要素があるけれど、もし失敗しても私に害はないから問題ない。
「ですが、ライオネル様が黙っておられないのでは?」
「それなら私が気を逸らして引き止めるわ」
この学院で王族である私や王太子から声をかけられて、無視できる貴族の人間などいない。必ず立ち止まり真摯に対応するのだ。
そう思っていたのに、翌朝、ライオネル様の変貌ぶりに私は激しく混乱した。