オオカミくんは赤ずきんちゃんを溺愛する
オオカミくんとの出会い

憧れの先輩

「はぁ先輩今日もかっこいい…」

そう言いながら私 桜木佑音《さくらぎゆうね》
は外で部活中の先輩を教室の窓から見つめる。



先輩というのは1つ年上の高校生2年生の幼馴染 草薙裕太《くさなぎゆうた》だ。


サッカー部に入っていてキャプテンをしていて
テストでは毎回トップ5入り運動も勉強もできておまけに顔も良いというハイスペ幼馴染。


そんな幼馴染がいて惚れないわけなく絶賛片思い中だ。


「毎日見ててよく飽きないわね〜」

「わっみやちゃん!」


この子は宮川咲ちゃん
私の親友で可愛くてしっかり者。お姉ちゃんみたいな存在だ


「佑音そんな遠くから見つめてないで告白しちゃいなさいよ佑音なら先輩も即オッケーよ」


「えっいや私なんかが先輩となんて釣り合わないよ…」


「あんたねぇ自分の顔を見てから言いなさいよ全世界の女子敵に回すわよ?」


咲ちゃんはそう言ってくれるけど…


私は顔可愛くないし運動も勉強もそこそこで
ましてや告白されたこともない。



「お世辞でもそう言ってくれてありがとう」

にこっと笑顔を作ってみやちゃんに言う



「その笑顔は反則だって…まあとにかく早く告白しちゃいなさいよわかった?」


無言の圧がすごい…


「は、は~い…」


みやちゃんに圧倒されてつい返事をしてしまった…みやちゃんには申し訳ないけど告白する予定もつもりもない。


ただこうやって眺めているだけの幸せを噛みしめていたいから。


その後は教室で他愛もない話をして遅くならないうちに一緒に帰った。

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