誰も愛さないと言った冷徹御曹司は、懐妊妻に溢れる独占愛を注ぐ
「ここへいけ。失敗は許さない。身体を使ってでもものにしろ。さもなければお前の未来はない」

 プリントされた企業の案内で、都内の住所だとわかった。

【SAWATARI法律事務所】
 法の世界を志していた私でなくても知っている名前で、日本で最大の法律事務所だ。弁護士だけでも何百人と抱えていて、日本だけにとどまらず、国際案件扱う法律のエキスパートの集団だ。

「まさかここに?」
 つい零れ落ちた言葉を円花が広い、苦虫を潰したような言葉が降ってくる。

「せいぜい蔑まれてくることね。弁護士なんてなんの面白みもないわ。あんたみたいな貧弱な女じゃ女の武器も通用しないわね」
 さんざん異性との付き合いがあり、男性に尽くさせていた円花からこんなセリフを言わせるなんてどんな人なのだろう。もしかしたら円花は色仕掛けでもしたのだろうか。

自分の言ったことを理解したのか、円花は最後はハッとしたように自分から話すのをやめた。
< 20 / 44 >

この作品をシェア

pagetop