西野先輩はかまいたい
「白石、かくれんぼでもしてるわけ?
机の下なんかに潜ってさ」
そそ…それはですね……
「ちょっと……
会うのが怖い人が……
いまして……」
「それって
西野先輩のことだろ?」
「えっ?」
なぜわかったの?
って……
「痛ったぁ~~」
私は、驚きながら
飛び上がったせいで
机に頭をぶつけちゃった。
「自分を痛めつけてまで
驚くことかよ?」
私をバカにしながら
ため息をついた夏川君は
「俺、バレー部なんだけど」
右手でスパイクを打つ真似をした。
「そうだったんだ……」
知らなかったぁ。
「オマエ……
興味ないもんな……俺に……」
「ん? なんか言った?」
「……別に」
ボソボソ声だったから
聞き取れなかったよ。