西野先輩はかまいたい
「白石は今、どうしたいわけ?」
えっと……私は……
「消えたい……かな?」
西野先輩に、見つからないように。
「なんで?」
なんでって……
「西野先輩ファンに恨まれるの……
すっごく怖いし……」
「ふ~ん」
俺には関係ないって迷惑顔で
私をチラ見した、夏川君だったのに
「どうなっても、知らないからな!」
怒鳴り声を、吐き出したかと思ったら
私の机の前に
自分の机をくっつけだした。
机の下に、しゃがみこんだままの私。
腕を掴まれ
ひっぱりあげられ
「座れ!」
怖い顔で命令されちゃったから
逆らえなくて
ビビりながらも
自分の席に腰を下ろす。