西野先輩はかまいたい


私の頬に当たる、男らしい胸板。


優しく包み込むように

私の体に腕が巻き付いてきて

私は戸惑いを隠せない。



「辛い思いをさせちゃって
 ごめんね」



見上げると、すぐ真上に

優しい笑顔の花が咲いていて


その笑顔は

ずっと私が瞳に映したかった

大好きな表情で


「西野……先輩……」


余計に、涙があふれて止まらない。




西野先輩は

私を強く抱きしめると


「今の俺と百合ちゃんのこと
 動画に撮って、ネットに流していいよ。

 その代わり

 『西野(いさむ)
  百合ちゃんが大好きです』って

  コメントも入れておいて!」


女子達を挑発するように

低い声を吐きだした。



ひゃっ!?


今、先輩が言ってくれたよね?

私のことが大好きだって。



本当なの?

信じてもいいの?

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