更生係の憂鬱生活


「あっ、ちょっと!」


バズーカを京平からすぐさま奪い取って、壊そうとした矢先。


『…あ、』

手が滑って、ソレは勢いよく地面に落ちた。

その瞬間、バフッと音がして発射口が壊れた。


私がしたかった壊した方と違う!!

と思ったけれど、時すでに遅し。

壊れた発射口からバズーカの中身が飛び出した。


びちゃッ!!
 

『わぁ!』

「「うわぁあ!」」

「最悪…!」

「…」


大量のシュークリームが跡形もなく崩れ、
私達に降り掛かった。

不幸にも、唇についたクリームは、わさびの味が効いていた。

不味っ!本気でワサビ入ってるの!?


固まる5人の中、清は心底蔑んだ目で服についたシュークリームを払って、
 

「馬鹿じゃねぇの」


と吐き捨てた。


「「「『…ごめんなさい』」」」


連帯責任とのことで、皆で至急大掃除を行い、事なきを得た。

“BLAZE”の手段の選ばなさとアホさに呆れた、そんな出来事だった。







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