冷徹上司の過剰な愛
「はぁーい!」



もしかして、難波さん!?早上がりでもしてきた??と玄関を開けると…



「え、誰…?」


「っ、そちらこそ…どちら様ですか?」



そこに立っていたのは見知らぬ男性だった。


でも、オートロック通って来たってことは、難波さんの知り合い?ってことだもんね…?


……あれ?でもこの人なんか……!!



「もしかして…難波さんの弟、さん…?」



よく見れば、難波さんにどことなく似てる気がする。それに、わたしと年齢も近く見えるところを見れば、きっと弟さんで間違いないはず。



「あ〜、あんたが浬の彼女?」


「か、浬…っ、」



って弟さんに呼ばれてるんだ?なんか意外。



「とりあえず中入れてくんない?寒すぎ。」


「あ、はい!どうぞ…。」



とスリッパを出すも、スルーされてしまった。


そういう冷徹なところ、難波さんそっくり。とりあえずおもてなし?しないと。


腰で結ぶエプロンの紐を強く締め直し、弟さんの後を追うようにリビングに向かった。
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