幼馴染は、政略妻を愛したくてしょうがない
「でも一椛、いつもと雰囲気が違ってて可愛い。似合ってる」

貴晴さんは柔和な笑みを浮かべて言う。

「あ、ありがとう…」

褒められ慣れていないので恥ずかしくて俯くと、不意に、右手を取られた。

「えっ…」

「よし、行くか。 内見とか、夫婦っぽくていいな」

手…!手、繋いでいくの!?

「ちょ、貴晴さ…」

「どうした?」

私が何を言いたいかなんて絶対わかってるのに、貴晴さんは意地悪に笑って誤魔化す。

「な、なんでもない」

私が諦めて彼の隣に並ぶと、貴晴さんは満足そうに笑った。

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