幼馴染は、政略妻を愛したくてしょうがない
オフィスに入るなり、わっとざわめく社員たち。
やめて、分かってるから。言いたいことは!
「今、二人一緒に出勤した?」
「そういえばふたり、いつもだいたい同じ時間に来て同じ時間に帰るよね」
「美男美女、お似合いね。 どこの馬の骨とも分からない人が相手より、このふたりで良かったわ。逆にね」
ああ、なんだかいい感じの方向にまとまりつつある…?
そらなら、もうそれでいいから。とにかくほっといてほしい……なんて願いは叶うまい。
言わずもがな、私たちの噂はあっという間に広がった。
それはもう、会社の隅から隅まで。