すずらんに幸あれ!
2回も呼んでくれた。
てっきり、本当に私の名前を知らないと思っていたので、すずくんの口から「蘭」と出たことにびっくりした。
お母さんから聞いたのかな…。
「私ね、すずくんの声、すごく好きなんだ。だから、すずくんに『蘭』って呼ばれるの嬉しい!ありがとう!」
「……そうかよ」
すずくんは一瞬、驚いたように瞬きをしたが、すぐにいつも通りの表情になって歩き出す。
目が合わなくなったことに気に留めずに、私は軽い足取りですずくんの後を追う。
また少し、すずくんと仲良くなれた気がする。
私の心は、嬉しい気持ちでいっぱいだった。