まあ、食ってしまいたいくらいには。
わたしの嗚咽だけが静まりかえった部屋を支配する。
びくっと肩を揺らしたのは、触れそうなくらい目の近くまで指が迫っていたから。
「やっ……」
これに関しては誰にされたって怖い。
条件反射で閉じてしまった目の下まぶたをひやりとしたものが掠めていったかと思えば。
がさり、ベッドになにか落とされた。
次に目をあけたときには、ちょうど部屋を出ていこうとしていて。
最後に見たのは、まるで見せつけるように指先を舐める────愔俐先輩の赤い舌だった。