丘の上の大きな桜の木の下で、また会おう~After Story~
「全、然!想像つかねぇ…」
「だって“あの”凱吾と、鈴嶺ちゃんだよ?」

「悪魔と姫だよ?」

「「「似合わねぇ……!!」」」

「私、紀信くんと鈴嶺がお似合いだと思ってた!」
「私もー!」

紀信「え?/////そ、そうかな?」

「紀信、嬉しそう~!」

満更でもなさそうな、紀信。


「でも!凱吾くんって、こんな優しく笑うんだね!」
「ほんと!びっくりしちゃった!」

宗匠・紀信・杏樹「まぁ、鈴嶺に“だけ”だけど!(笑)」

「そうなんだ!」
「でも、モデルみたいに綺麗よね?二人」

「確かに!!
絵になる~!」

「そういう意味で言ったら“お似合い”だな!!(笑)」

「「「確かに~!!」」」


宗匠が外で煙草を吸っていると“宗くーん!”と声が聞こえてきた。

宗匠「んぁ?
あ!やっときた!悪魔と姫」

鈴嶺「ごめんね!遅くなって!
お洋服がなかなか決まらなくて!」

宗匠「はぁぁ!!?
服くらい、前日から用意しとけ!バカ!」

凱吾「は?バカ?
宗匠、鈴嶺に向かって“バカ”とは何だ!?」

宗匠「は?
鈴の“お洋服が決まらない”せいで俺ぁ、迷惑こうむったんだよ!!?」

鈴嶺「ちょっ…二人とも……」

凱吾「迷惑だと!?」
宗匠「だいたい!凱吾も凱吾だ!」

凱吾「は?」

宗匠「鈴に服、昨日のうちから決めさせとけよ!」

凱吾「決めてたよ、鈴嶺は」

宗匠「は?
じゃあなんで、今日遅くなったんだよ!?」

凱吾「だって!!
鈴嶺が用意してた服、スカートの丈が短かったんだよ!?」

宗匠「はい?」

凱吾「そんなもの、着せられるわけがないだろ!?」

宗匠「まさか、凱吾の了解を得るのに時間がかかったっつうこと?」

鈴嶺「え?うん…
だって凱くん“これは胸が開きすぎ”とか“これは身体のラインがはっきりしすぎ”とか“これは可愛すぎ”とか、なんか色々言うから……」

宗匠「で、結局どうしたんだよ?」

凱吾「店に寄ってきた」
鈴嶺「凱くんが選んだのを着替えてきたの」

宗匠「はぁ…
ほんっと、凱吾は……
独占欲、強すぎ!!」

凱吾「当たり前だ!
やっと鈴嶺を“手に入れた”んだ!
鈴嶺は僕の鈴嶺だ!」
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