丘の上の大きな桜の木の下で、また会おう~After Story~
凱吾の恐ろしさと鈴嶺の存在
凱吾・宗匠・紀信。
中学時代、最強の三人だと言われていた━━━━━━

容姿が半端なく整った、凱吾と宗匠。
凱吾と宗匠といると目立たないが、紀信単独は可愛らしい容姿をしたイケメン。

三人とも頭も良く、スポーツ万能。
紀信はそれに加え優しく、癒される雰囲気を持っている。
そして━━━凱吾と宗匠の喧嘩の強さだ。


その三人は今、居酒屋で食事中だ。
紀信が“たまには男三人で飲もう”と誘ったのだ。

週末なので客も多い。
賑やかな店内で、三人は目立っていた。

男「そこの席の人達、芸能人?」
男「なんか、オーラ凄くね?」

女「カッコいい~」
女「カッコ良すぎてヤバくない?」
女「声かけちゃう?(笑)」


宗匠「━━━━うるさい」
凱吾「うるさいな」

紀信「まぁまぁ…(笑)
それより、凱吾が来てくれるなんて思わなかったなぁ!」

凱吾「鈴嶺が“行ってあげて”って言ったから」

紀信「フフ…やっぱ、鈴嶺かぁー(笑)」
宗匠「まぁ、だろうな(笑)じゃねぇと、来ねぇわな」

凱吾「あとここのプリン、テイクアウトできるんだろ?
鈴嶺が食べたいって言ってたから、買って帰ろうと思ってる」

紀信「あー、なんか人気みたいだね!」

凱吾「人気なの?
だったら━━━━━━ねぇ!!!」
店員を呼ぶ、凱吾。

店員「はい」

凱吾「ここのプリン、テイクアウトできるんだよな?」
店員「はい」

凱吾「買って帰るから、二つキープしておいてよ」

店員「あ、はい。
では、そちらのタブレットで━━━━」

凱吾「はぁ?」

店員「え?」

凱吾「今、口頭で頼んだのだからタブレットで注文する必要がどこにある?」

店員「あ、は、はい…」
本人は睨んでいないのに、睨まれているように感じる程の絶対零度の瞳。

凱吾「お前は、何のためにそこにいる?
まさか、タブレットで注文したものしか持ってこないとでも?
だいたい何でも機械やセルフサービスとか言って客に任せて、お前等は仕事してると言えるのか?
もっと、臨機応変に働け!」

紀信「ちょっと!!凱吾!!やめなよ!
すみません!タブレットで注文します!
大丈夫ですよ!」

店員「は、はい!す、すみません!」

店員の女性は、泣きそうな顔でパタパタと戻っていった。
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