放課後のBLUES



「おまたせしました~!」



茶髪で小柄の男の子が小走りで彼の元にやってくると、紙袋を渡す。


「おう。サンキューな」

「いえ! 全然です! 総――んぐっ」



男の子が話している途中で、彼が男の子の口をふさいでしまう。


なにを言いかけたんだろう。


「もう行っていい」

「えーっ!? お供しますよ。こんな目に合わせた連中、しめにいくっきゃないっしょ?」



しめにいく!?



「自分、なんでもやりますから!」

「そんじゃこのシャツ洗っとけ」



彼が汚れたシャツをその場で脱ぐと、男の子へと渡す。


た……たくましい。


細いのに筋肉しっかりついてる。



これが……三次元男子の破壊力。


おそるべし。

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