虹色のバラが咲く場所は

127話 ただいま

宮本さんを家に送ってから
辺里くんの家に向かう。
「結構髪伸びたな、雪希」
チラリと僕の髪を見て言った。

「まぁばっさり切ってから半年くらい
経っているからね」
髪を触りながら思い出す。
「どこくらいまで伸ばすんだ?」
「あんまり決めてないかな。でも、
一回腰まで伸ばしてみたいんだ」
そういうと苦笑して
「手入れ大変そう」
と言った。

「あー、そうだね。
単に伸ばせばいいってわけじゃないしね」
しばらく歩いて辺里くんと別れる。
「じゃあな、」
「うん、またね」
しばらく歩いて、すぐそこの角を
曲がれば寮が少し見える。

「ただいま」
そう言えば、
「「「おかえり」」」
当たり前のように返ってくる返事に
嬉しさが込み上げる。

(アイドルになって
僕は一緒に居たいと思った人は
格段に増えた。
舞、蓮、類。杏子さん、杏奈さん、
七瀬さん、千鶴さん。
辺里くんに宮本さん。
アイドルになっていなかったら
出会えてなかった、
変えられなかったかもしれない自分。
この縁をずっと大事にしたい)


クリスマスライブには辺里くんと宮本さんが
来てくれてとても嬉しかった。

年が明けて舞たちと初詣に行ったり、
翌日には辺里くんたちと書初めをした。
その後に蓮の受験、そして2週間後に
合格通知。お祝いしたかったが、
撮影があって没になってしまった。
気持ちだけで充分、と笑顔で言ってくれた。

3学期は短くすぐに蓮は卒業。
僕たちは進級した。

ー約一年後ー
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