虹色のバラが咲く場所は

229話 怪談

翔さんが退院して、
お泊まり会をみんなで見て、
エゴサしたり、ミニライブや新曲披露 して夏休み中盤。

僕のスマホに七瀬さんから仕事の通知が入る。個人の仕事ではなく
Rainbow Roseの仕事。

「え、怪談?僕が仕掛け人?」
内容は夜の学校に行くというもの。
一応、もう許可は取っているらしい。
そこでスタッフが色々と仕掛けて
どんな反応かを見るというもの。
(勘のいい3人はすぐに気づきそう)

ー決行日、事務所ー
レッスンが終わり解散直後。
「あのさ、僕学校に宿題のプリント
置いてきちゃって。
ついてきてくれない?」

(こんな嘘、すぐに見破りそう)
3人は少し黙って
「今度の登校日に取りに行ったら?
まだ間に合うでしょ?」
(ごもっとも!さすが舞)
「あ、えっと・・・
それだと間に合いそうになくってさ」

「なんの?」
(鋭いな!類)
「し、習字!
習字を出す宿題なんだけど
その書き方が書いてあるプリント!」
「俺たち、去年出てないけど」
(ぐっ、)

「それに、クラスメイトに写真送ってもらった方が早いんじゃない?」
(だよね!蓮。
僕も言っててそう思った!嘘だけど!)

僕の慌てぶりに3人は眉を顰める。
「もしかして、何かの企画?」
(バレた!速攻で!)

「どうせ、夏休みだから怪談特集とか
じゃないの」
(ピンポイント!)
「あそこに雪希のスマホあるけど
不自然だし。もしかしてもうカメラ
回ってる?」
舞はカメラを回した状態のスマホを
指さす。
「もうダメじゃん!!」

思わず叫んだ。
どうせバレてるんだからと、一通り説明した。どんな仕掛けかは僕も知らない。

「なるほど、そんな企画が」
「私たち同じ学校だから不法侵入には、いや、不法だな」
「もう学校に許可とってるって」
「早いな、学校」

そして企画バレしたまま夜の学校に。
昇降口には教頭先生がいて鍵を
開けてくれた。

上履きに履き替えて俺たちは1年の教室に向かう。が、
「なんか、近くない?蓮」
「そんなことない」
「そう?」

(暗いの怖い?
でもかなり遅い時間になっても普通に
帰ってるし。この前の公園だってそんな素振りなかったのに)

雪希の教室に向かうと一枚のメモ用紙が。理科室とだけ書かれていた。
(理科室に向えってこと?)

理科室は東校舎の2階にある。

渡り廊下を歩き階段を登っていると舞があれ、と呟いた。
「どうしたの?」
「ここの階段って12段だよね、
13段な気がして、数え間違いかな」
「きっとそうだよ」

理科室のプレートが見えてきた。
「なんか理科室がよく出るっていう
よね。人体模型や骸骨が動いたり」
「舞のその情報源はどこ?」
特に気にすることなく言ったが
蓮の声は震えていた。

理科室の中にある次のメモには美術室。
「なにもなかったね」
「なにも起きなくていいよ」
舞と蓮の掛け合いをよそに
「ねぇ、あれ見て」
雪希は骸骨を指さす。
「「「「え、」」」」
骸骨は俺たちに向かって手を振っていた

ワンテンポ遅れて廊下は凄まじい
足音が響く。
「なにあれ、なにあれ!」
「雪希の言ってた仕掛け?!」
「僕、内容は知らないよ!?」

自分たちの学年の教室を走り抜き
美術室へ。次は体育館、
美術室では、部員が描いた絵が
飾られていた。

美術室はメモだけでなにもない。
それがまた不気味だ。
美術室から体育館までは階段を降りないといけない。
気をつけていこう。
「蓮、やっぱり近くない」
「い、今くらいいいだろ」
両肩を蓮は掴むが地味に痛い。
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